「蜘蛛巣城」
●「
蜘蛛巣城」(くものすじょう)1957年上映。
●オジサンが、
黒澤監督作品の中で満点をつけるのは、前出の
用心棒と、この
蜘蛛巣城である。
●本作品は、かの有名な
シェークスピアの
マクベスという作品を翻案したものだ。
●翻案というのは、
七人の侍に感激したアメリカが、原作を下敷きに
荒野の七人を創ったのと同じ。
●最近の日本の作品は評判が良く、
リングや
シャル・ウイ・ダンスなどが翻案、製作されている。
●
オーソン・ウェルズという監督が、そのものズバリの
マクベスという作品を撮っているが、重くて、オジサンは途中で
メゲタ。
●ひきかえ、本作品は、
時代劇に置き換えられ、
能の様式を取り入れ、日本人には大変解りやすい作品となっている。
●ストーリーは未見の方の為、披露しないが、一言で言えば、
人間の弱さを描いておるんではないか、とオジサンは思っている。
●テーマがテーマだけに、全編に漂う、重圧感に耐えられない方には、お薦めしない。
●ただ、もし全編を観賞できたならば、何かしらの思いが、胸に残ることは確かだ。
●見所は、たくさんあるが、
浅茅が次第に狂っていく様を、
山田五十鈴が狂気の演技で表現する。
●ゾクッ!とする圧巻のシーン!
●
三船敏郎扮する
鷲津武時が、弓矢の嵐に、逃げ惑うシーンなども圧巻である。
●このシーン、至近距離から、弓の名手が数名、三船に向かって、トリック無しで矢を放っているらしい。
●三船の表情からも、それが伺い知れる。
●
志村喬、千秋実、稲葉義男など、
七人の侍の名優達が脇を固める。
●懐かしいところでは、
浪花千栄子(オロナインの看板に出てた)が、物の怪の
老婆の役で、不気味な存在感を見せつける。
●注文があるとすれば、音声が悪く、セリフが聞き取りにくい所がある事くらいか。
●とにかく、オジサンにとっては、忘れられない一本である。
●未見の方は、即、ビデオセラーに走りなさい。
●ただし、面白くなかったとしてもオジサンは責任はとりません。
●ラーメン、餃子と同じで、好みは皆んな違うもんね。(どういう論理?)
●悪しからずってとこで。おしまい。チャン、チャン!